近所に有る再開発中の住宅街周辺を散歩する。
再開発計画開始以前は、半ば手入れを放置された樹木や雑草に囲まれた老朽化した平屋と二階建ての集合住宅、殆どが閉店状態の商店街等、うらぶれてはいるけれど落ち着いた空気が溢れていたのだが、ここ一・二年で近代的な高層マンション群に生まれ変わっているのが目を見張るが、何処かに違和と落ち着かなさを感じる。

多分にそれは治安確保の意味もあるだろうし、以前の住宅では確保されていなかった駐車スペースを得るという目的も有るのだろうが、樹木や雑草が間引され広く整然とした空間が出現したので、今までは遮られていた視野と光量が十二分に確保されるようになった事にあるのだろう。情緒には欠けるけれどそこに住む人間からみれば歓迎されるべき方向では有るのだろうと納得する事は出来る。

工事用の柵に囲まれて解体されるのを待つだけになっている、今は誰も住んでいない廃屋に少しばかりの寂寥を感じてその場を後にして、開発計画の中で真っ先に建築された図書館で時間を過ごすして帰宅。実家から北海道特産の飲料(要するにがらなぁ)が送られてきたので気分を良く飲み干しながら就寝。そんな何事も無い一日。