秘密の新選組 (2) (F×comics)

秘密の新選組 (2) (F×comics)

相変わらず女体化が解けない新撰組幹部達。描写としてはまだ自分が・仲間が女体化してどうしようというコメディ色の方が強いのだけれど、自身は女体化していないけれども原田の色香り惑わされてしまう斉藤を含めて、肉体と精神が女体化したことから芽生えた愛憎のもつれは次第に組織の崩壊の危険と狂気とを孕んだ方向へと突き進んでゆく。笑えるけれども怖い漫画だと思う。
夏目友人帳 (2) (花とゆめCOMICS (2969))

夏目友人帳 (2) (花とゆめCOMICS (2969))

漫画としては決して上手いとも洗練されているともいえない、少なくとも自分にとってはあまり好きにはなれない表現も多い。が、この人の本は自分が読んだ範囲では、他人との触れ合いへの怖れ、一人でいる事の寂しさといった感情が登場人物達の感情の奥に沈殿していて、そういった感情を抱えている霊が見えるというだけの筈の普通の少年が、それ故の出会いと別れを通して悩んだり斜に構えてみたり、思わず熱血したりしながら生きる喜びと実感を見出して少しずつながらも開放されてゆく様がゆったりと描かれている。王道といえば王道だけれど、それだけでは捨て置けない魅力がある。
新装版 ガウガウわー太 (1) (IDコミックス REXコミックス)

新装版 ガウガウわー太 (1) (IDコミックス REXコミックス)

少女ファイト(1) (KCデラックス)

少女ファイト(1) (KCデラックス)

掲載誌の方では月1掲載という事もあって割と印象が薄かったりもするのだけれど、まとめて読んでみると面白い。ストーリーとしては人間関係の事から挫折を味わったバレーボールの天才が再起を決意した所で一巻は終わりなのでまだ何もはじまっちゃぁいないって所なのだけれど、そこに至るまででに登場した、友人として、ライバルとして、傍観者として、理解者、不理解者として天才の才能に向き合わされる人間達の描写が上手い、熱い。1巻の面白さは殆どがこれで説明ついてしまうと思う。先の事は判らないけど期待は持たせる作りになっていると思う。