とりぱん 2 (ワイドKCモーニング)

とりぱん 2 (ワイドKCモーニング)

この漫画を読むようになってからは自宅の周りにいる鳥を気をつけて眺めるようにしている。雀やカラスや鳩に鴨の他にも、東京の西の住宅地の中にも鳥はごくあたりまえにそこに居るという事は、何年も住んでいても気がつかなかった、気にも留めなかった事だった。この齢になってはじめてそうだと認識したオナガの大きさに驚いたり、少し視線を上に上げた所にいきなり目に飛び込んできたヒヨドリの漫画そのまんまな姿に笑ってみたり。自分にとって、なんにもなかった筈の場所に、知らない世界が急に開けたという言い方は大げさに過ぎるかも知れないけれど、それは確かに自分にとっては実感としてはある。ちょっと目線を上や下に移すだけのことなのにね。

それから、なんというのかなぁ、読んでいると田舎暮らしだとか地方旅行への欲求を刺激させられる漫画だなぁとも思う。今年となると少しあれなのだけれど来年、季節のよい頃になったら岩手にいってみようかな、と思ったりしてます。

イカロスの山 4 (モーニングKC)

イカロスの山 4 (モーニングKC)

高度8000メートルの世界で道徳を語るな、なんて言葉もあるけれども、この漫画ではその高度8000メートルの世界でザイルパートナーから彼の嫁との関係を延々と蒸し返されて気まずい空気が漂う様にはいらいらさせられるかなあ。とりあえずそういう話は山を降りてからやれよ、死ぬぞと思うのだが。実際どちらかが死ぬことはほぼ間違いなさそうですが(笑)

同じ塀内作品である「俺たちの頂」の2人の少年が、ただ夢中で頂上を目指したのとはなんという違って大人になるという事は、色々なものを背負わなければならないんだよ、という事を描いている…様な気がするのだが、流石にこの恋愛問関係は違うだろうと思う(笑)それ以外は山に賭ける野郎たちの情熱を手堅く描いていると思うんですが。