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- 作者: 市之瀬敦
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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- 作者: 金子達仁,戸塚啓,木崎伸也
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/12/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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輝かしい未来と期待を背負って五輪の舞台に挑み、下馬評以上の成績を収めた代表が抱えていた問題。彼らが大会で残した輝かしい結果を、それとは裏腹な挫折と悔恨の物語として、金子の青さというかルサンチマンを秘めたともいえるような青臭さを持った語った金子のデビュー作「28年目のハーフタイム」から受けたインパクトの価値は今でも減ずるところはないと自分は自信を持っていえる。勿論、一般には広く知られていなかった代表内部の問題を、その中核に当たる人間から聞きだしたという事も大きい。
では、この本はというと・・・あの頃のような右肩あがりな夢を抱けなくなったせいなのだろうか、それともそれだけ年を重ねたせいなのかは判らないが、割と広く知られている代表内部の問題をただなぞってしまった、熱気のうせた本という印象しか受けなかった。
最も発言が期待されるべき人間達と向き合っていないのは決定的な傷だろうと思う。勿論、そういった手法自体が責められるものではないのだけれど、これまでの金子の仕事振りからすればなぜそこに踏み込んでいかないのか?という問題は当然のように残る。そして、金子達が敢えて(かどうかは判らないが)踏み込まなかった領域と態度こそが、ドイツ大会の失敗の本質なのだろうと逆説的ながらも見えてくるところにまた言い知れない寂しさと空しさを感じてしまう。
- 作者: 小嶺忠敏
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2004/08/01
- メディア: 新書
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