K2(3)

K2(3) (イブニングKC)

K2(3) (イブニングKC)

22・23話の「ジレンマ(中篇)(後編)は大学病院内での後進の育成に心を痛める教授が自らの体を教材にして助手を一本立ちさせる話、29・30話の「死神」は前作主人公のKのライバルTETSUの再登場とKの遺したメスを巡っての共闘、31話「咳」はKのクローン一也の医者としての成長を見守るK2、と、3巻では古い世代から新しい世代への継承というものがテーマになっている話が多い。それらのエピソードはヒット作の続編というこの漫画の立ち位置を強く意識させるが、そこにある種の安心感と誠実さを感じると共に前作の下から飛び立てない窮屈さも感じさせられ、作品作りのの難しさといものをどうしても感じてしまう。自分としてはK2自身の物語を読みたいという気持ちの方が強いかなぁ。

評価:★★★