ドラマ「氷壁」の最終回、玉木宏がK2登坂途中で「完」というテロップがでた時にはちょっと呆然としてしまいました。一言でいえば「なにも終わってねー」だろうというか、話の落とし所が見つからなくなって少年ジャンプ風に「俺たちのK2アタックはこれからだ!」という事でごまかしてしまったと言うか・・・。


社会や企業対個人の対立という古典的なドラマを山男の論理と痴情の世界の論理の対比とあわせて絡めて描くドラマという訳では全然無かったよなぁ。結局、3-4話での作中でのカラビナの耐久性の問題を争った裁判が、玉木と鶴田の間の障害物にしか見えないというのは失敗だったんじゃないのかな?恋愛絡みのぶちまけ合戦で終始してしまって、それも周囲の人間がとんでもなく懐の広い所を見せて結局無事に完結ではね・・・。なんとも勿体無い。二話が最高の燃えドラマ(山本太郎の骨折から滑落の辺りは何度も見直しました)以後はメロドラマ路線で楽しく笑えていただけに失速したという感じです。


せめて玉木が再び登ったK2で遭難死でもしていれば話の纏め様も有ったと思うのだけれど。というか絶対死ぬだろう玉木は、と思いながらみてました(笑)


今週の笑い所としては、終始いやな人間だった武田真治が一言・二言でいきなり真っ正直な夢を語りだして改心してしまった所と、山本太郎のホームレス姿(玉木の妄想)には笑ってしまいましたが。裏切ったはずの世界の車窓からの人ともいきなり仲直りしているのも…なぁ。(笑)