HOTEL 

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先週25号のモーニングに掲載されたBoichiHOTEL」の韓国語版。韓国版はBoichiの原作を元に後輩作家が描いた物で、モーニングに掲載された物はそれをBoichi自身がセルフリメイクしたもの、との事です。はっきりと判る変更部分は、韓国版で描かれた、人類滅亡に絶望した男がメタンの充満した海に火をつける場面のカット、A.Iである「支配人」が自身を想像した「父母」の幻を見るシーンの追加、最後に地球を訪れた存在-127光年先の恒星に派遣された「方舟」A.Iの末裔-のデザインを人間型からメカニックな物に変更した、といった所でしょうか。フルカラーの魅力には抗いがたい物が有りますが、終盤にかけての朽ちていく「支配人」の描写と奇跡の様に紡がれた未来への希望が描かれるラストの畳み掛け具合でBoichi版に軍配があがるという感じかな。

内容:
地球温暖化により滅亡の危機に貧した人類の起こした二大プロジェクト。一つは人類のDNA情報を搭載した宇宙船を建造し、それを人類が生存できるかもしれない127光年の彼方にある(127万光年は誤りらしい)恒星系に「方舟」飛ばして種の保存を図るという物。そしてもう一つが人類以外の地球生物のDNAを、地球環境を壊した人類の罪の記録として遺すという物。「HOTEL」はその為に南極に建築された巨大な塔で、主人公はそれを管理する使命を与えられた自己進化、自己修復能力を与えられた「支配人」と呼ばれるA.I。「支配人」人類滅亡後、金星のような海が消滅し高温化した世界の中で、誰の帰りを待つでもなく2700万年の未来に至るまで孤独にひたすらに与えられた任務を真っ当し続ける。自分を想像した「親」のいいつけを護るために。そして「支配人」が親には内緒に隠し持っていたものが新たな世界を築く源となる。